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カラダを変える9つのヒント

執筆者の写真: karada1stkarada1st

更新日:2023年5月22日



~要約~

  1. 全ての動きは脊椎に通ず。

  2. 肩関節と股関節は人体の大きな車輪。

  3. 4つの車輪をつなげるのが体幹部。

  4. 体幹を強くするのが芯である体軸。

  5. 歪みを正せば体軸は整い、体軸が整えば歪みも正される。

  6. 肩関節・股関節・体幹・体軸を動かすのが運動連鎖(=ヒト以前から連綿と受け継ぐ身体の運動プログラム)

  7. すべての前提は身体の脱力。(身体感覚向上の条件)

  8. 筋肉はやっぱり大切、ヒトはあくまで動物なので。

  9. 最小努力の最大効果でカラダは効率よく進化。


1、脊椎動物としてのヒト

脊椎の動きが、日常生活の起居動作、スポーツ、仕事すべての身体運動に関わっています。脊椎動物としてのヒトの基本的な運動様式は脊椎を介しての動きです。

脊椎動物としての歴史は30億年ほどとされています。脊椎の運動様式は魚類のように横にくねらせたり、イルカや四足動物のほ乳類のように縦にくねらせたりします。そして、ヒトの脊椎は回旋機能をある程度獲得したことにより、横くねり(前額面)と縦くねり(矢状面)の両方向の運動を同時に行い、らせん運動などのように3D的に自在に脊椎を動かすことが可能となりました。


そのことにより、多くの動物にとっては難しい、ヒトはヒトにしかできないより複雑な動作を行っています。生物進化の観点からみても手足は体幹の延長であり、身体の運動連鎖は生物進化の名残りともいえます。


脊椎の運動がヒトのみならず、脊椎動物全ての動きのベースにあります。


2、脊椎と運動連鎖

脊椎の、縦横のうねりをたくみに組み合わせて3Dに身体を動かすことが、直立二足歩行に進化したヒト特有の動きといえます。生活動作、スポーツ動作、武道などでは脊椎の運動を身体全体で連鎖させていくことが求められています。

ヒトの発達過程にそった無理のない自然な動きは、ハイパフォーマンスから障害予防までを可能にします。一方、運動連鎖ができず身体の一部ばかりが動くと、負担は一極集中し、不調の原因となります。適切な動きの連鎖を促すことで負担を分散することが可能になります。


具体的には、立ちあがり動作。前うねり・後ろうねりに大別(個々人で得手不得手があり動きの癖ともいえます)、結果として前者は後ろ重心で股関節主導の立ち上がりであり、後者は前重心で膝関節主導の立ち上がり動作になります。後者は膝を痛めやすい傾向にありますが、間違った動作とは言い切れません。

(詳しくはうねり運動論にて)


歩行動作。ヒトの歩行動作は高度な脊椎運動の結晶ともいえます。肩甲骨と骨盤はエネルギーの増幅装置としての役割をにない、地面からの反力を大きな推進力に変えます。


猫背や反り腰などの不良姿勢は自然な脊椎の動きを阻害しますし、加齢による脊椎の可動性の低下も運動連鎖の鎖を切り、歩行時の身体の動揺を大きくし、歩行動作は不安定になります。


投球動作。らせん状の複合的な連鎖であり、前回し系うねり(肩甲帯が前回りに動く)の代表。柔道の背負い投げやテニスのサーブ、サッカーボールキック、空手の正拳突き、格闘技のロングフック、剣術の袈裟斬り等と同じ系です。


ゴルフスイング。後ろ回し系(肩甲帯が後ろ回りに動く)の代表。テニスのスピン系ストローク、空手の下突き、弓の引き手等と同じ系です。


舞踊。沖縄のカチャーシーには身体の使い方の癖が自然にみられます。体幹部の動きは小さいのでわかりずらいですが、手の動きで前回しか後ろ回しか、どちらの連鎖が得意なのか個性がわかります。


3、脊椎と養生

生物進化の過程において、直立二足歩行以前は四足歩行でした。

鍼灸医学の経絡経穴論ではヒトが四つん這いになって日の当たる背側が陽経の経絡、影となる腹側が陰経の経絡と分類します。ヒトのご先祖が四足動物などとは知る由もない数千年前からの経験的な分類法です。このことからも、生理的に生物進化の歴史が人体に多く残っていることがうかがえます。


武術やハタヨーガなどにみられる動作は運動連鎖の見本となります。脊柱を柔らかく使って手足をスムーズに連動させています。動作を覚えたての頃はギクシャクとしていても、慣れてくると運動連鎖にまかせて身体は勝手に動きます。


武術もヨーガも本来の目的は健康や養生にはありません。にもかかわらず両者は健康法・養生法とともに発展してきた歴史があります。両者には、脊椎動物としての原初的な動きを運動連鎖という形で行うという共通点があります。脊柱の動きをともなった原初運動が健康に大きなメリットがあるようだと経験的に知られていったと思われます。


なぜなら脊柱周囲には自律神経がとおり、臓腑の働きをコントロールしているからです。武術やヨーガの習得には何年もかかりますが、脊柱の動きや連鎖自体のエッセンスはシンプルです。


縦横のうねりとその組み合わせであるらせん状の動き、それだけです。覚えるのはそう難しいことではありません、あとは精度の問題。当スタジオでは段階的に効率よく運動連鎖を獲得する方法を用意してあります。


冷え、むくみ、肩こり、腰痛、膝痛等々にも効果ありです。


4、歪み

二足歩行になり、重力方向が90°転回したことが、骨盤を受け皿のように大きく発達させました。横隔膜が腹腔の天井になることで腹腔圧をかける必要性が増し、脊柱や骨盤の役割が変化しました。

猫背や反り腰などの不良姿勢はその土台となる、骨盤のポジションが悪くなることで生じます。正しい位置に体軸を保てれば、骨盤や脊柱が正しいポジションで安定し「ゆがみ」「ズレ」が正されます。そして体幹部を土台とする腕や脚が、快適に大きく動かせるようになります。


手足を大きく動かせれば、日常生活でのエネルギー消費が増えてダイエットにもつながります。正しく脚を動かせば、X脚やO脚などは改善されます。なぜなら、下肢骨の配列のズレが主な原因であり、ズレの原因は筋肉の間違った使い方にあるからです。


体軸、体幹部の安定は身体動作の無駄をはぶき身体構造を整えます。身体の歪みの原因は筋バランス(筋肉の使い方、機能的なもの)と姿勢バランス(骨格アライメント、構造的なもの)によります。整体のプロセスでは、身体を正しい姿勢バランスに整え、筋バランスでそれをキープします。


かばんを片側に持った、脚を組んで座った、スマホを手にして前かがみ、、、。多くの動作が原因となり身体は歪みます。歪むたびに誰かに整えてもらうのでしょうか。いいえ、身体には自己補正能力が備えられています。多少歪んだところで元にもどりますし、我々のカラダ、そんなにやわではありません!!


身体の自己補正能力は、野生生物がそうであるように本来私たちの身体に備わっています。それを賦活させ得るのは唯一、運動です。 「自分のために、自分でやる」


ボディシェイプ、O脚、X脚から肩こり、腰痛、不定愁訴改善まで、自覚をもって身体を動かし運動をする時期がどこかで必要です。


5、肩甲骨と骨盤

人体の2大関節は肩関節と股関節です。肩関節は肩甲骨と上腕骨によって構成され上肢と体幹をつなぎ、股関節は骨盤と大腿骨によって構成され下肢と体幹をつないでいます。それぞれ大きな関節であり、特に股関節は人体のなかで最も大きな関節です。

大きな関節ということは、構造上それだけ大きな荷重に耐える必要があるということです。肩関節は大胸筋・広背筋といった大きな筋肉がまたがり、股関節は大殿筋・大腿四頭筋(一部)・ハムストリングス(一部)といった大筋群がまたがります。そのため当然大きな力を発生します。


関節がその負荷に耐え、身体が運動エネルギーを効率よく使うために、動作時には肩甲骨と骨盤が関節の機能を最大限に発揮できる位置角度になっていることが大切です。これは障害予防の原則でありハイパフォーマンスにもつながります。


難しいことではありません。脊椎の動きが四肢と滑らかにつながっている時には、肩甲骨と骨盤は適切な位置にいてくれています。それをシンプルな形にして再学習するのが動作のドリルです。


肩関節と股関節は人体のいわば車輪の役割を果たしています。左右あわせて4つの大きな車輪。大きな力を安定して出すにはこれらを優先して使えるカラダになることが大切であり、エネルギーを効率よく使えればその結果、疲労しにくいカラダになれます。


6、体幹

身体の奥、背骨の近く、重心の近くにある筋肉を使えることは、脊椎動物としての基礎といえます。体幹部の運動機能は体幹深層筋(腹横筋・多裂筋・大腰筋等)の機能に代表されます。主な働きは二足で直立したヒトの体軸を保持することです。

パワーリフティングの競技用スーツや、禁止となった特殊な競泳用スーツは、体軸がつぶれないように、外側から身体を締め付けて、内側の安定を補助し剛体化することが目的です。その結果、競技力を飛躍的に高めました。


体幹部の安定に必要なのは体幹深層筋です。体軸が潰れないように、適切なタイミング、適切な強さで、ち密に働いています。体幹深層筋によって体幹部が安定すると体軸が潰れないので、立つ、座る、階段をのぼるといった日常動作や走る、投げる、打つといったスポーツ動作あるいはコンタクトプレーに強くなります。


車でいうと、駆動部である肩関節と股関節は4つの車輪で、それらをつなぐシャーシが体幹部になります。深層筋を使って体幹部が安定すると、無駄な力は必要なくなるので身体全体はリラックスします。しっかりと体幹深層筋が働いて内側から体幹部が安定している時は、体幹部自体の外見はしなやかにみえますし、それに付随して四肢の動きもしなやかになります。


体幹部の内側からの安定化は、外側から固めるイメージとは大きく異なります。深層筋は建物でいうと柱で、表層筋は外壁ともいえます。建物の強度を上げるには、外壁を分厚くするより内側の柱を正しい位置におくことが重要です。


したがって、表面を硬い外殻におおわれた、昆虫のような無脊椎動物のかたい体幹とはイメージも機能も大きく異なります。外側の筋肉にたよった「かたい体幹」は身体機能を低下させ障害・不調の原因になります。


7、体軸

体幹深層筋を鍛えて、肩甲骨と骨盤をうまく使っても、残念ながらそれだけでは軸感覚は生まれにくいです。大切なことは、身体の力を抜くこと。

生物進化の名残りである、脊椎主体の動作はもともと私たちの身体に内在しており、身体が脱力さえしていれば自動的に発動するシステムです。力み(機能的な身体のかたさ)や関節可動域制限(器質的な身体のかたさ)は、身体の中の古い記憶である運動連鎖・筋反射を大きく阻害します。


軸感覚は肩甲骨・骨盤をうまく使う手助けをし、体幹部を静的にも動的にも安定させ、スムーズな運動連鎖をうながします。身体の力を抜くとは、アクセルとブレーキを同時に踏むことをさけ、そのうえで身体に内在するセンサー(身体感覚・感覚受容器)を働かせることです。


まっすぐな軸のあるコマは、長くよく回ります。エネルギーが効率よく回転運動に使われているからです。コマの軸と同じように身体の軸も肩甲骨・骨盤・体幹・運動連鎖を貫く、いわば串、芯にあたると言えます。身体のエネルギーをロスなく使うのに軸感覚は大切です。


当スタジオで用意する、脊椎をつかった動きのドリル、コアのエクササイズは軸感覚の形成に役立ちます。私たちに本来そなわった、自然で無理のない動きは、なによりも気持ちよいはずです。


8、筋トレのススメ

以上、Theory 1から7までは、おもに身体の使い方についてでした。身体の使い方がドライビングテクニックとするなら、筋肉は人体のエンジンにあたります。エンジンという動力がないと車は絶対に動きません。

しかし、テクニックの上達に夢中になると、少ない力で身体が動かせるように感じるのでエンジンを軽視しがちになります。私自身も筋トレやストレッチングすら、野生生物は行っていないとかいう理由で否定していた極端な時期がありました。


結論としては、どちらもやった方が良いです。一般車にレーサーが乗っても、レースカーに一般人が乗ってもカーレースにはなりません。テクニック(身体の使い方)とエンジン(筋肉)両方あって身体は動くというのが当スタジオの立場です。スポーツや武術にしても、同じ力なら技量の高いほうが勝ち、同じ技量なら力の強いほうが勝ちます。


ただ、いわゆる筋トレ(レジスタンストレーニンング)は特殊なテクニックやマシーンを使う、日常とかけ離れた身体動作も含まれるので、その点には注意が必要です。


筋トレのデメリットをあげるなら、個別の筋肉に負荷をかける種目が多く、そのため、身体全体をつかった動作感覚が損なわれて、局所的な筋肉を使ったエネルギー効率のわるい(下手な)動きのクセが付きやすいこと(球技での、いわゆる手投げ手打ち等)です。


また、筋肉の速さや強さに頼った骨格構造を利用しない再現性の乏しい「雑な動き」になりやすいこと。それらを避けるには、筋トレと動きづくり運動とをセットにしたプログラムの作成が理想です。しかし筋トレのメリットはとても大きいので、あまり神経質になって筋トレ自体を否定するのはもったいない話しです。


偏った種目を極端なボリュームで行わなければ大きな問題にはなりません。

(筋トレのメリット)

  1. 基礎代謝の亢進、太りにくく痩せやすい体質になる

  2. ダイエット促進、基礎体温を上げる

  3. 成長ホルモンの分泌亢進、アンチエイジング効果

  4. テストステロンの分泌亢進、ドーパミンの産生、やる気が向上、精神面の充実

  5. 骨を強くする、関節にかかる負担を減らす


9、ワンセットオールアウト!

筋力向上、筋量増加を目的とした筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)の方法論は突き詰められており、アレンジは多くあるものの、ほぼ完成されています。筋力増強、筋量増加を促す「最短で最高」の方法は筋トレ一択です。

しっかりと負荷をかけて筋肉をオールアウトさせる、これが筋トレの原則です。女性の中には、筋量増加することで手足が太くなると心配する方がいますが、太くなる原因は間違いなく脂肪です。筋量が増えて、体重がそのままなら、締まったシルエットに100%なれます。


残念ながら、筋トレにおいてトレーニング時間と筋量増加は比例しません。しかし、多くのボディビル競技者たちは一回に2時間以上トレーニングしたり、一日に2回ジムに行ったりします。「週何回ですか?」と聞くと「8回!ガッハッハ」と答えてくれます。ボディビルダーたちは、己の生理的限界を超える気持ちでトレーニングに励み、際限なくトレーニングに向き合っているからです。


一方、当スタジオでは、最小努力で最大の筋量増加をえられる方法での筋トレをおすすめし、ワンセット法を採用しています。「1セットしかやらないのではなく、1セットしかできないのだ」とは有名な言葉。長時間のトレーニングにはテクニックはそれ程要りませんが、短時間のトレーニングにはテクニックは必須です。ワンセット法では、例えば従来どおり3セットづつ行うと40分かかるものが、20分ほどで終わります。


フォーストレップ、パーシャルレップ、ディセンディング、レストポーズ、コンパウンドセット、予備疲労法等の王道テクニックを用いて、集中した1セットでオールアウトを目指していきます。ワンセット法は、テクニックが必要なものの、トレーニング時間を大幅に短縮でき効果も高いので、一般人からスポーツ選手までが使える実用的な方法です。


無差別級の格闘技、ラグビー等のコンタクトスポーツなどで筋量があればあるほど有利な場合やボディビル・パワーリフティングなど、大きな筋肉を身にまとう必要がある競技を除き、日常生活から一般的スポーツを行うには十分対応できるといえます。細マッチョが目標なら十分です。


持続可能な筋トレという点では、覚えて絶対に損はないワンセットオールアウト。筋トレの引き出しの一つにどうぞ。



 

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